今回は「上達を阻むやってはいけないこと」というお話をさせていただきます。
コーチングさせていただいていて、大きく分けて
・なかなか上達できないゴルファーと
・お伝えしたことを素直にやろうとするゴルファー
この二つに分かれます。その違いは。。。?
(続きはビデオにて)
■違いはとても単純なこと
上達を阻んでいる最大の要因は、単純なことですがまさに「素直になれないこと」です。
小さな振り幅のショットを使って優先的に修正すべきスイングの問題をお伝えしたら、ひたすらその小さなショットで出来たと思うまでやり続ける素直さが大切です。
練習場でのドライバーショットは、小さなショットでの成果のテストです。
小さな振り幅のショットを50球ぐらい打ったら、ドライバーで3球ぐらいフルショットしてみるという感じでしょうか。
上達の遅い方を見ていると、ドライバーショットが一番多かったりします。
自分が思ったりコーチから言われたことに素直に向き合って、その目的を理解して一生懸命にやろうとすることが上達の早道です。
また、上達を阻むものは自分の悪い動きに気づかなかったり、色々なことに気持ちが浮気したり、どうして今の練習をやっているのか理解できていなかったりなどもあります。
コーチがいなくても、成りたい姿を思い浮かべ、自分の現状を正しく把握して、そのための正しい情報を集め、正しいスイング動作を積み重ねることが上達のための要です。
こんなことは当たり前で仏教の八正道でも説かれていることですが、多くのゴルファーでは実際には素直に向き合って正しい道を歩んでいることは少ないのが現状です。
私のコーチングで、半日サンド・ウェッジで15y程度キャリーさせる練習の中で、基本の動きをやっただけなのにいきなりドライバーで50y伸びるゴルファーもいます。
飛距離が伸びた当人も、まさか15yキャリー程度の小さなショットをやっているだけで飛距離が伸びるとは本心では思っていなかったようです。
しかし、お伝えした問題点を小さな振り幅のショットの中で真剣に解消しようとひたすら練習に向き合った結果が、思いもよらぬ飛距離となりました。
スイングは人の数ほどもあり、成りたいゴルファーへの道も人それぞれです。
成りたい自分のための今解決すべき最大の問題は何か、その問題解決のためには今何を行うべきかを明確にしてそれを実行することが成りたいゴルファーへの近道です。
成りたい姿が異なれば優先的に解決すべき問題点も変化し、修正への努力を向ける方向も変わります。
同じ動きをするゴルフスイング・ロボットを作るわけではありません。
そのためには、気づきと自分で考えることが物凄く大切です。
迷いなく自分で正しく考えることができるための現状の正しい把握と、それに必要な情報をお伝えすることがコーチの役割です。
自分で考える余地のない命令を与えることは、コーチの役割ではありません。
私は自分のことをインストラクターとは言わず、コーチと言わせていただいています。
それは何故かと言いますと、気づきの大切さを実感しているからです。
私は会社で研究開発に従事していた頃、人を育てることの大切さを痛感していました。
優秀な人が育てば、良い仕事ができると言う当たり前のことですが、それが案外認識されていないでつい物理的なことに目がいってしまうものです。
私は会社のコーチング研修で、何泊かを数回に渡って受けさせられたことがあります。
その中で再確認できたのが、やはり自分で考える人間はすばやく育つことです。
最初はまた無駄な研修か、それも合計ではとんでもない日数と感じて参加した研修ですが、終わったあとは気持ちがスッキリしていました。
自分で考えて歩めるためのきっかけを作ってあげることが、人が育つためのキーだと確信できたからです。
現代人はネットの発達で、100文字以内などの一回読んだら捨てられる文字の並びに反応するだけの状況が多くなっています。
読んだら自分で色々想像や考えを巡らせることのできる読むより考えている時間のほうが長いような、行間に深い意味の込められた文章を私は書き続けたいと思っています。
これは、多くのゴルファーがすばやく上達できるために、私ができる大きな仕事だと思っています。
■私のコーチング企画では
私のコーチング企画では同時に何名か集まって開催させていただいていますが、基本的にマンツーマンでのコーチングになります。
ショット練習やショートゲームで芝の上に立つ時間は全員の方々に一緒に行動していただきますが、やっている内容は基本的には個別です。
それは人それぞれで、今解決しなければならない問題は別々だからです。
そして、正しく考えるための基礎情報は、できるだけ明確な内容を用意させていただいています。
人の動きには色々なタイプがありますが、運動生理学上最大のパフォーマンスを出せるための体の仕組みの中にはどんなタイプであろうと同じことがたくさんあります。
例えば、しならせてしなり戻す動きを使えるほど、よりパワフルで高い精度の動きができることなどです。
心の問題も多々ありますが、実は思ってもいない自動化された悪い動きが上達を妨げていることもあります。
■代償動作を感じることができない
現状を知ることは、上達のために物凄く大切です。
しかし、自分自身の動きを正しく認識できていないことも多いです。
それは、本来の動きとは違った別の動きである代償動作を、無意識のうちに行っているからです。
繰り返し行われた動きは小脳に記録されて、意識にあがらなくなって自動化されます。
箸を持って食事するとき、箸の使い方は意識にありません。
ゴルフでも悪い動きをやっていると、それが自動化されて意識されなくなります。
代償動作を自分では認識できないことが、大きく上達を阻んでいます。
例えば、バックスイングでフェースを開く動作、これは大型ヘッドドライバーでやってしまうとボールヒットでヘッドがセットアップの向きに戻りにくくなる動作です。
そして、バックスイングを腕の動きで開始してしまうと、だいたい右肘を曲げる動作を行います。
そうすると、肘を曲げると前腕は右に捻れる動きになりやすいので、同時にフェースが開いてしまいます。
このフェースの開きは案外認識されず、上達を大きく阻む要因ともなっています。
最低でも腰の高さまではフェースをボールに向けたままヘッドが真っ直ぐに動くようにすれば、フェースの開きは抑えることができますからやってみましょう。
さて、あなたの動きはどうなっているでしょうか。
もし、バックスイングでフェースを力で開いていたら、素直に今お伝えした修正方法を実行できるでしょうか。
■一つの問題に意識を集中できない
実はコーチングさせていただいているときに、ひとつの問題点について説明中に別の質問をされることがあります。
これは明らかに今目の前の最大の問題に対して、意識が集められていない証拠となります。
このようなことがあると、同じことを何回言っても上手く修正が進まない傾向があります。
私は同じことでもワンデーコーチングの中で、何度も手を変え品を変えお伝えすることは必要なことだと思ってやっています。
ひとつの伝え方だけだと勘違いがあったり、聞いた瞬間は何のことだか理解できなかったりするからです。
そして、休んだり寝ている間に今解決しようとしている問題に上手く対応できるために、脳の神経回路はつなぎ変えられます。
脳の中では、過去の記憶で関連することなどとの結合を強めたりしています。
そうすると、さっき聞いたときは理解できなかったことが、次に聞いたときにはハッキリと認識できたりするものです。
このような理由もあり、同じ内容を繰り返しお伝えすることに躊躇せず積極的に再伝達を行なっています。
とは言え、今目の前にある問題に真剣に取り組もうとしなければ、脳は神経回路のつなぎ変えを発生してくれません。
たとえ理解できないと感じても、一生懸命理解しようと考えを巡らせることが脳を味方につけて協力なサポーターにするために大切です。
■直近の結果だけを考えすぎる
今までの悪い動きの組み合わせで動いていた状態から、少しずつではあっても良い動きを取り込み始めると最初は良いことばかりではありません。
それまではショットの結果の対処療法で単発的な動きを付け足したりやめたりして、全体としてはまあまあ良いショットができるようにしていることも多いです。
ところが、そんなプラス・マイナスの重ね合わせの一部でも修正すると、全体が崩れてしまうことにもなります。
では、何もしないでそっとしておくことが良いのでしょうか。
いえ良いはずはなく、筋力などはどんどん変化します。
そして、感覚的なことで動いていると筋力の変化で同じ感覚で動いているつもりでも、実際の動きは変化してしまうことになります。
若いうちならまたたくさん練習して、変化した筋力などに感覚を対応させることもできます。
ところが、だんだん年齢を重ねるほど練習で疲労した体の回復は遅れ、無理な練習量をこなしていると色々なところを故障したりしてしまいます。
成りたい姿を思い浮かべながら、正しく現状を把握して、それに対する正しい対応を行ってぐんぐん上達しましよう。
では、また。
