今回は「体幹で飛ばす」というお話をさせていただきます。
骨盤から首の付け根の体幹を意識してスイングしてますか。
体幹の使い方を勘違いしていると体幹をうまく使えないことで、スイングでの動きの効率が悪く能力の限界までの飛距離は得られません。
では、どのようにすればよいか?
(続きはビデオにて)
■体幹をうまく使うには?
体幹はガッチリ固定して、下半身の動きで肩甲骨周りをしならせてそのしなり戻りを使ってクラブを振ることは、飛距離アップのための要となります。
体幹を捻る動きがあると、どうしても腕や手を使う動きもプラスされて全身の動きではなく腰から上の動きに意識が囚われてしまいます。
さらに体幹を意識することでバックスイングが楽になり、深いトップからの大きなしなりとそのしなり戻りでボールを強く叩けます。
その理由は体幹を固めることで体幹を捻ったり腕を使うことではなく、脚を使って下半身のパワーを効率良く上半身のしなりに使えるからです。
体幹を固めることでバックスイングからダウンスイングさらにはボールヒットでも、下半身を上手く使えるようになります。
また、トップでは下半身は45度、上半身も45度で合計90度で胸が振り出し後方を向くようにするとも言われたりしますが、それでは体幹を捻る問題が発生します。
さらに、飛ばしたいなら下半身と上半身の捻転差を大きくするとほど良い言われると、バックスイングで下半身を固定してトップに向かって体幹を一生懸命に捻ろうとするものです。
上半身を45度右にターンすることは、骨盤から上の体幹を可動域で5度の腰椎と35度の胸椎を足した40度よりも捻らなければならないことになります。
平均的な可動域の場合にはこれでは苦しくてトップで力まなければならず、さらにダウンスイングで上半身をしならせることなどできなくなります。
可動域を超えるまで捻るためには当然のこととして体幹を緩めなければなりません。
体幹を緩めてしまうと、下半身がいくら一生懸命に動いたとしてもその効果は上半身に伝わらなくなります。
■体幹の使い方
そこで精度良く遠くまで飛ばすためには、体幹としての骨盤から首の付け根はしっかり固めて硬い一枚の板のイメージでスイングしましょう。
そして、上半身をシンプルなモデルでイメージすることが体幹を正しく使うための第一歩です。
上半身は硬い一枚の板としての体幹の上に肩甲骨と言う板が乗っていて、その肩甲骨がスライドする形でしなってしなり戻る構造をイメージします。
トップでは左肩甲骨が胸の方向へスライドして胸は振り出し後方まで向いていないとしても、左肩のラインが振り出し後方と直角まで向けば、深くしなり始めた良いトップとなります。
下半身の動きで体幹を左右にターンさせて肩甲骨周りのしなりを作ることに専念すれば、高い精度と大きなパワーでボールを遠くまで狙った方向へ飛ばすことができます。
まずはセットアップが肝心で、上半身の前傾角度なりに骨盤を前傾させることを強く意識して骨盤から上の体幹を一枚板として構えます。
そして、スイング中はこのセットアップでの骨盤から上の体幹の前傾角度を、できるだけ変化させないで背骨を中心にターンさせます。
そのためにはバックスイングでは右脚を長くすることで右のお尻を右後ろポケット方向へ押し込めば、体幹はセットアップでの前傾を維持して右にターンできます。
脚を伸ばすと頭が上にあがって前傾が崩れると勘違いされがちですが、それでは脚を使えず手打ちをするはめになります。
右脚を伸ばす方向さえ間違わなければ、頭は上にはあがりません。
ダウンスイングではまずは両脚で地面を踏むことからスタートして、背骨の前側の重い内臓や両腕とクラブを下に落とすことでゆったり背骨を中心に左にターンします。
両脚で地面を踏めたバランスの良い体勢から、今度は左脚を蹴るように伸ばすことで左のお尻を左後ろポケット方向へ押し込むみながら両腿をキュと締めます。
そうすれば、骨盤の回転に連動して体幹が左に急速にターンして手元とヘッドが置いていかれることで左肩甲骨や右腕がしなってきます。
そして、しなりは急激に行うほどしなり戻りのパワーも大きくなります。
最初は重力でゆっくりしならせれば、力は弱くてもどんどんエネルギーを溜めることができます。
その後下半身のパワーでボールヒット直前に一気にしならせることで急速にしなり戻せば、それまで溜めたエネルギーを瞬間的に開放できます。
これが弱い力を、より強い力に変換する体の仕組みです。
そのためには、体幹は硬い一枚の板として使うことが肝となります。
■体幹と肩甲骨の関係
何かを投げたり振ったりするスポーツでは、肩甲骨を使って動作することが大切と言われています。
ところがゴルフで肩甲骨について語られることが、異常に少ないことも事実です。
さらに一般的に肩甲骨は、意識すらされることが少ないことが現実です。
そこで真っ直ぐに立って左肩と首の間に横に走っている細い骨である鎖骨を右手で触って、左腕を体の前後に出したり引っ込めたりしてみます。
そうすると左腕の動きに合わせて、鎖骨が前後に斜めに動くことがわかります。
肩甲骨はこの細い鎖骨だけで体とつながっていて、背中の上に浮いた形でいろいろな方向にスライドできる構造です。
そして、この板のような肩甲骨の上に肩関節があり、肩関節を中心として腕をぐるぐる回したりできるようになっています。
腕をぐるぐる回すことに関係する肩関節は認識されやすいですが、肩関節の土台になって腕をスライドすることに関係する肩甲骨は案外認識されません。
そして、肩関節周りの筋肉は、肩甲骨をスライドさせることにも寄与します。
その中でも全身の中でも大きく、そして上半身で一番広くて大きな筋肉である広背筋は背骨から上腕につながり肩甲骨と肩全体を動かします。
また、肩甲骨は背中の後ろ側に浮いている骨で胸の前側の細い骨である鎖骨だけで体とつながっていて色々な方向にスライドできます。
そのため上半身をしならせたいなら、この肩甲骨をスライドさせることがパワーと正確性のために非常に重要です。
■肩甲骨を使わないと体に悪い
先ほど少し触れさせていただきましたが、飛ばしたいなら下半身の捻転差を大きくすることが良いと言われます。
しかし、それではバックスイングで下半身を固定して背骨を捻って胸を振り出し方向に向けようとしてしまいます。
ところが背骨を捻じろうとすると、本来捻ってはいけないお腹の後ろ側の腰椎を主に捻る動きとなります。
しかし、腰椎5個の回旋角度の合計は平均で5度となっていて、実際に構造的にもロックがかかって捻れないような構造になっています。
そのように捻ってはいけないはずの腰椎を捻じろうとすることは、当然苦しいばかりではなく腰椎から腰にかけての負担が大きくなり故障の原因ともなります。
■肩甲骨を使わないと精度が悪い
さらに胸の後ろ側の12個の胸椎の回旋角度の合計は平均で35度ですが、胸椎は自然後弯と言って体の前後に湾曲しています。
そのため胸椎を捻るとすると、胸椎を構成するそれぞれの骨を何度捻るかによって肩の角度は変化するため、安定的に肩をターンさせることは難しいこととなります。
■肩甲骨を使わないとパワーが伝わらない
また、脊椎を捻るということは脊椎周りの筋肉を緩めなければ捻じれませんから、腰から首の付け根にかけての体幹を緩めることになります。
本来は肩甲骨を下半身の動きでスライドする形でしならせて下半身の力で上半身に大きなエネルギーを蓄積させ、それを一気に解放することで大きなパワーを出します。
ところが体幹が緩むことで下半身の動きを効率良く肩甲骨のスライドにつなげることができなくなり、結果として上半身のしなりを上手く利用することができなくなります。
■体幹を意識
体幹をしっかり意識することで、肩甲骨の存在が明確になってきます。
そのためにもまずは体幹をしっかり固めて体幹と肩甲骨、さらには下半身で体幹をターンさせることを強く意識しましょう。
ただし単に体幹を固めようとすると、肩にまで力を入れてしまうことにもなります。
体幹の簡単な固め方としては、お腹を凹めようとすることを強く意識すれば良いです。
セットアップ終盤で息を口から吐きながらお腹を凹めますが、同時に両肩をリラックスさせるようにしてみましょう。
そうすれば、脚の動きで体幹がターンしてその体幹の動きに連動して腕が振られその先のヘッドが振られることを実感することができます。
体の動きはコンパクトですがヘッドは大きく動くことで、ボールを精度良く遠くまで飛ばすことができます。
では、また。
