こんにちは、大森睦弘です。
さて、今回は「ハイティーで飛ばす」というお話をさせていただきます(ビデオ&おまけあり)。
基本的にティーアップは高くしたほうがボールを遠くまで飛ばせます。
ただし、そのためには打ち方に工夫を加えなければ逆効果にもなってしまいます。
それは、どんな工夫かと言うと「頭の使い方」です。
え、頭を使うって、また何か知識だけでできててしまうありがたいことなの?
と期待されても困ってしまいますが、実は「頭の重さ」を使います。どういうことか?
(続きはビデオにて)
頭はだいたい6kg程度ありますが、それが体幹と言う軸の先端にあります。
ですから、まさに頭は使いようでボールの飛距離アップに大貢献してくれます。
では、頭をどう使うのかと言うと、それは、ボールヒットに向かって頭を振り出し後方である右へ押し込むことです。
多くの方々は、トップの頭の位置から振り出し方向へ突っ込むことはあったとしても、振り出し後方へは移動していません。
ボールヒット直前に頭の振り出し後方への押し込みを行うことで、なぜハイティーが効果を出してくれてボールが飛ぶのかを見てみましょう。
第一は高打ち出し&低バックスピンになることです。
頭を振り出し後方へ向って押し込むことで、高打ち出し&低バックスピンになることは想像しやすいと思います。
頭を振り出し後方へ向けて押し込めば体の軸が振り出し後方へ倒れるので、その分軌道がアッパーとなり、出球が高くなりやすい分、ロフトの小さなヘッドを選択できるからです。
高打ち出し&低バックスピンが飛ぶ理由については、また後でじっくりお話します。
そして、頭の押し込みでもう一つ重要な効果が、遠心力に対応しやすくなることです。
ヘッドスピードと遠心力は、同じ半径で回転するなら比例関係にあります。
ヘッドスピードがあがれば受ける遠心力も大きくなりますが、逆に遠心力を大きくできるようにするほどヘッドスピードは速くなります。
そして、ヘッドが動く速さが同じなら、回転半径が小さくなるほど遠心力が強くなります。
ここでボールヒット近辺でのクラブの動きを確認してみます。
ボールヒットに向かってしなり戻りが肩甲骨から手首へと移り、そして、最後にシャフトのしなり戻りが発生します。
ということはヘッドの回転半径はだんだん小さくなり、ヘッドスピードが変わらないとしても遠心力はだんだん強くなります。
そして、さらにヘッドを加速するためには、だんだん増加する遠心力に対応できなければ加速はおろか
減速してしまいます。
そのため、ボールヒットに向かって遠心力により強く対応できる体勢を整えることが、ボールを遠くまで飛ばすために重要となります。
その対応策が、重い頭を振り出し後方へ押し込むことです。
さて、頭の使い方の原理がわかったところで、さっそくドライバーを片手にトライしてみましょう。
遠心力を感じながらそれに対応しようとして、頭を振り出し後方へ押し込むようにすることがコツとなります。
遠心力を感じれば、頭を押し込むタイミングとか強さの程度は自然にわかってきます。
まずは、ヘッドの遠心力を感じてそれに頭を合わせることです。
頭の押し込みは案外簡単にできるものですから、まずは練習場でやってみましょう。
ティーを目一杯高くセットしておいて、ボールヒットに向かって頭を振り出し方向の反対側へ押し込めば良いです。
フィニッシュしたら右足に体重が残っているぐらいやってみても問題ありません。
重心は左足寄りに移動していても、上半身のリリースの反動で強く振れれば振れるほど右脚にはより大きな力がかかり、あたかも右足の上でクラブを振っている感じになります。
ダフりそうな気がするなら、ボールヒットに向かって左脚を地面に対して縦に蹴りながら両腿をキュッと締めてみましょう。
そうすれば、下半身をしっかり使えて上半身がより大きくしなった分、リリースが遅れてダフりにはなりません。
通常のドライバーショットでのティーの高さは、ボールがドライバーヘッドのフェース面からボール半個分出るぐらいが標準です。
このティーの高さでショットすれば、正しい基本のスイングが身に付きます。
ところが、ゴルフマガジンによる統計では平均としてはティーは高いほど飛ぶ、しかもハンディが多いほどその差が大きくHC20以上では4yは飛ぶとなっています。
しかし、ティーは高くした瞬間は効果があっても、ずっと高いままスイングをしていると逆効果となります。
ゴルフマガジンの測定ではティーをいろいろな高さにしてショットしてもらった結果ですので、普段のティーの高さの影響は見ることができません。
本来の高さよりも高くティーアップしてしまうと、スイングがだんだんすくい打ち傾向となり逆にボールは飛ばなくなリます。
すくい打ちとは、上昇軌道でかつ減速しながらボールヒットすることです。
同じ上昇軌道でも、減速ではなく加速度しているならすくい打ちとは呼びません。
ちょっと混乱しそうな言い方になってしまいますが。
これは、アイアンなどボールを下に置くショットで上昇軌道でボールを当てている場合には、100%リリースのタイミングが早いからです。
要するにリリースが早くなりすぎてヘッドの最下点がボールの手前になって、ヘッドが上昇軌道で減速しながらボールに当たります。
ところが、元々ドライバーショットでは基本的にヘッドの最下点がボールの手前になるようにボールを左足寄りに置きます。
そして、ドライバーショットでは左足踵辺りに正しくボールを置けば、アッパーに振ろうとしなくても自然に軌道としは上昇軌道となります。
そこで、ドライバーショットでは同じ上昇軌道でもヘッドが減速しながらボールヒットするときだけすくい打ちと呼ぶようにしています。
単にティーを高くしただけだと、だんだんすくい打とうとしてしまいます。
結果としてボールヒットでの加速度がマイナスとなり、ヘッドスピードの割にボール初速が出なくなり飛ばなくなります。
そして、単に飛ばなくなるだけではなく、当たり負けしやすいことからフェースの向きも変化しやすくなり曲がりやすくなります。
SRIスポーツ(株)の山口哲男氏によって、ボールが一番飛ぶボールの打ち出し方がシミュレーションで計算されています。
その結果は、平均的なヘッドスピードである40m/sの場合に、一番ボールが飛ぶのは打ち出し角度が25度でバックスピンが1500rmpとなっています。
rpmとは一分間に何回転するかと言う数字で、普通は面倒なので1500回転などと言っています。
そこで、女子ツアー選手の打ち出し角度とバックスピンの平均を見てみると14度で2500回転です。
一般男性平均では12度で4000回転です。
これを見ると、明らかに女子ツアープレーヤーの方が一般男性よりも打ち出し角度もバックスピンも理想に近い数字となっています。
と言うことは、高打ち出し&低バックスピンを狙えばボールは飛ぶことになります。
そして、高打ち出し&低バックスピンと言えば、ハイティーです。
そのため、ハイティーによるすくい打ちを防止すれば、ボールは絶対に飛ぶことになります。
一般男性と女子ツアー選手ではヘッドスピードに対するボール初速であるミート率に差があります。
ドライバーのヘッドスピードはだいたいですが、一般男性の方々の平均も女子ツアープ選手の平均も同じ40m/sと言われています。
ボール初速は、一般男性平均が56.40m/s、女子ツアー選手の平均が59.73m/sという統計もあります。
この二つの統計からすると、ミート率は一般男性平均は1.41、女子ツアー選手の平均が1.49となります。
ミート率の限界は加速度を考慮しなければ1.49と計算できますが、実際には加速度があるので、加速度も考慮した現実的な限界は1.56ぐらいとなります。
と言うことは、女子ツアー選手は加速度はそれほど大したことはないとしても、ヘッドの最良の所にヒットさせることで、ミート率を加速度ゼロとした限界に達しています。
ちなみに、ジョーダン・スピースのミート率の最大値として1.516と言う数字があります。
これは加速しながらしかもヘッドの良いとことに当てて、加速とヘッドスピードが最適に近いタイミングでヒットしたときに出たものと考えられます。
いずれにしても、それだけ女子ツアー選手は当て方がうまいと言うことです。
普段のスイング軌道としてのアウトサイド・インなのかインサイド・アウトなのかによって、ティーの高さはどうすると良いのか見てみます。
アウトサイド・イン軌道だとセットアップよりもヘッドは下に落ちたポジションでボールヒットしやすいため、ティーが高いとヘッドの上側すぎにヒットしやすくなります。
インサイド・アウト軌道の場合にはヘッドの下側でヒットしやすく、下側すぎるとバックスピンが増えて飛ばなくなります。
ということはインサイド・アウトの場合にはティーを少し高めのほうが安全です。
また、飛ばしたいときほど足元だけクローズで、腰から上はターゲットに平行ですが、右足を踵方向へ半足分程度引いてセットアップします。
そうするとバックスイングが大きめになり、ボールヒットに向かって両腿をキュッと締めやすく下半身の力を出しやすくなります。
さらには、インサイドから降りやすくなるので上半身をしならせやすくなります。
ということは、足元だけクローズにするだけで強いボールを出しやすくなることで飛びます。
私も飛ばしたいときは足元だけクローズにしています。
さらに、軌道がインサイド・アウトに少し傾くと言うことはドローになりやすいことになります。
インサイド・アウトの状態でフェースをターゲットに向けてボールヒットさせれば、
フェースは軌道の方向に対して閉じる傾向となることでドローになりしかもロフトが立ちます。
ここでロフトが立つということはバックスピンが少なくなるということになります。
そこで、ハイティーにして軌道を上昇軌道であるアッパー軌道にすることで、高打ち出し&低スピンへ傾けることができて飛距離が伸びます。
ちなみに、私が一番好きなティーは、ZERO FRICTION(ゼロ・フリクション)と言う名前で売られているティーの頭の部分が3つに分かれているプラスチックのティーです。
理由はいろいろありますが、ボールヒットでティが飛んでなくなりにくいのと、ポケットの中で収まりが良いからです。
ボールヒットでの抵抗が少なくバックスピンが少なくなるとも言われていますが、それは大したことはありません。
似た形のものはありますが、頭の部分が小さいとボールが落ちやすくて集中力をそがれることがありますので注意しましょう。
では、また。
