ダフりの意外に知られない真実

まず、最初にイメージしていただきたいのは。。。

◆遠心力で腕は伸ばされる

まず最初にイメージしていただきたいのは、クラブが振られるときにクラブが体から離れようとする遠心力です。
そして、遠心力でクラブが腕を引っ張ると、腕は伸びます。

これは当たり前のことですが、案外それを考慮してスイングしていないのではないですか。
それを考えていないでボールヒット前にセットアップの形にまで戻ろうとすると、確実にダフります。

私も多くの客様と接していて、こんな単純な原理なのにほとんど頭に入っていないことには驚きです。
この遠心力で腕が伸びることがイメージできていないために、リリースが早すぎることがダフりの最大の原因です。

セットアップと同じ形にまでリリースしてヘッドがボールに向かうと、セットアップのときよりもヘッドは地面に近づくのでダフります。
そして、リリースを抑えたければ、ボールヒットした後のフォローで振るつもりになれば良いです。
このフォローで振るイメージがあれば、力で振らないことでボールヒットではしなりが残ってまだまだしなり戻っている最中になります。

ボールヒットではしなった形がまだ残っていて、ボールヒットした後のフォローで振られるようにすればダフりは激減します。

◆私の経験

ところで、私はバンカーからのクリーンヒットで、サンド・ウェッジで15y以下ぐらいの距離をキャリーさせるショットの練習(SW15yC)を毎朝1時間ぐらい5年以上やっていました。
まさに、アカデミー時代に仕事がはじまる1時間前に行って、バンカーの中で練習するのが日課だったのです。

バンカーではボールが少し沈むので、マットの上からと比べたら格段にクリーンヒットが難しくなります。
そして、ダフったら砂の抵抗や音の違いですぐに分かります。

しかも、足元が不安定なので、地面にうまくパワーを伝える脚の使い方が身につきます。
バンカーからのショットでの脚の使い方へのメリットについては、今回の話題とはまた別の話になるので、またそのうちにお伝えしたいと思います。

いずれにしても、バンカーからのクリーンヒット練習は、ボールをクリーンに拾うためには最高の練習です。

そんな中で、どうやったら誰でもクリーンヒットしやすくなるのかを日々色々考えていたものです。
コツは色々あるにしても、第一には自ら出そうとする力でクラブを振らないようにすることでした。

振らなくても良いのですから、それさえ頭に入れて練習すれば能力に関係なくできることです。
そして、ボールヒットに向かって力で振ろうとしなくなると、フォローで振られている感じになってきます。

ところが、短い距離ほど注意が必要で、手でチョコンと打ってもボールはそこそこ思ったところに運ぶことができます。
そのため、特に短い距離ほど手でコントロール操作が多くなるものです。

案外簡単なはずの短い距離でもダフるのは、この自ら出そうとする手の力によるリリースのコントロールがあるからです。
まずは、練習場で短い距離をショットするときに、フォローを意識してみましょう。

それだけで、ダフりが少なくなることをすぐに実感できます。
さっそく練習場へいって、試してみたくなったのではありませんか。
その気持ちがあるときが、最高に上手くなれる瞬間です。

◆しなりが残っているなら良いことだらけ

しなりが残ってボールヒットすることは良いことだらけです。
しなった状態からリリースされた瞬間ではヘッドがまだまだ加速していることになりますから、当たり負けが少なくてフェースの向きは安定します。

さらに、加速中のヒットならその分ボールが潰れてヘッドに乗っている時間も長くなるので、バックスピンなどもかけやすくなります。
まさに、ヘッドの加速があることで、コントロールされたショットになります。

◆ダフりの原因は軌道にもある

リリースが早いとダフりやすい原因は、軌道にもあります。
上昇軌道であるすくい打ちなどではクリーンヒットできるボールへの侵入エリアは小さく、その分クリーンヒットしにくくなります。

同じ精度でスイングしたとしても、上昇軌道より下降軌道であるダウンブローのほうが簡単にクリーンヒットできる原理がこの難易度の差です。
そして、しなっていると言うことはヘッドが置いていかれている状態ですから、手元がヘッドよりも先行していることになります。

要するに、ハンドファーストです。
ハンドファーストでボールを手元が通過すれば、自ずからダウンブローになってボールにクリーンにヒットできるヘッドのボールへの投影面積は大きくなります。

◆ダウンブローのつもり過ぎてもダフりやすい

とはいえ、ダウンブローのつもり過ぎてもダフりやすくなります。
気持ちと裏腹な動きにも、ダフりの原因があります。

ダフりやすい状況なほど上から打ち込もうとして余計に力でクラブを振ることになって、普段よりもダフります。
ただでさえダフりやすいところで、さらにリリースが早くなることでダフります。

クリーンヒットしたいと思うと、ボールに上から打ち込もうとするものです。
まさに、ハンドファーストでボールに当てたくなります。

しかし、ボールを打ち込む気持ちがあると、途中まではきついハンドファーストできたとしても、まさにボールヒット直前に力でリリースしてしまいます。
そうすると、結局リリースが早すぎる状態となってダフります。

また、リリースがそれほど早くならなかったとしても、軌道としては鋭角になりすぎるとボールヒットが点になります。
鋭角になるほど、ヘッドの軌道と地面は急激に近づきます。
水平に近い軌道ほど、ヘッドの動きに対してヘッドと地面の距離の変化は少ないです。
そのため、ちょうど良い角度でのダウンブローが、ダフらないために重要となります。

◆頭が下に落ちていてもクリーンヒット

ところで、しなることで手元に対してヘッドが置いていかれると、その分ヘッドは体に近づきます。
と言うことは、セットアップのときよりも頭の高さは落ちていなければヘッドはボールにとどかず、クリーンにヒットできないことになります。

よくダフリの原因はボールヒットに向かって頭が落ちることだとも言われますが、実はそうではありません。
むしろボールヒットに向かって自ら出そうとする力で振りにいこうとすると、リリースが早くなってダフリそうになることを本能が感じて起きあがる動きになります。

そして、起きあがったほうが力で振りやすくなって、むしろセットアップよりも頭の高さが高いのにダフることにもなります。
さらにもっと起きあがりすぎたら、トップにもなります。

いずれにしても、うまくしならせることができたら、しなった分だけ頭は下に落ちなければトップなり空振りです。そして、頭が落ちる程度は、適切なダウンブローならそれほど精密でなくてもクリーンヒットしやすくなります。
さらに、上半身が落ちた分の重力のエネルギーがボールにプラスされることで、飛距離も伸ばせます。

◆リリース後はヘッドは不安定

ところで、リリース後はヘッドは非常に不安定です。
ヘッドがリリースされている最中なら、ヘッドを押し続ける力が入っています。

実際には、しなったものがしなり戻ろうとするときが、一番ヘッドを押せる体勢です。
そして、上半身がしなった状態では、上半身の動きは少なくその分だけ動きの再現性は高くなります。
特に、アプローチショットでタッチを出したいなら、リリースしている最中にボールヒットさせましょう。

◆加速中のヒットではヘッドスピードを損するのか

そこで、ちょっとした疑問が浮かぶかもしれません。
ひょっとして加速中でのボールヒットでは、ヘッドスピードという観点からすると損をしているのではないかという疑問です。
そのあたりの事情を見てみましょう。

シャフトがしなり戻る瞬間に大きく加速しますが、その加速は急速に減衰します。
しなりが一番強いときは、しなり戻る力も一番大きいからです。

まさにしなり戻った瞬間にヘッドがボールに当たって、ボールがフェースの上で潰れてそれが復元する力でボールが飛んでいきます。

そのボールの復元力をしっかり受け止めてこそ、ボール初速があがります。

その受け止める力がまだまだボールを強く押せる体勢で、ヘッドを加速している最中であることで大きなボール初速が生まれます。
加速中にヒットするのでは、もったいない気がするかもしれません。
また、ボールヒット後のヘッドの加速は急激に衰えることから、加速中のボールヒットとはいえ損をするほどにはヘッドスピードが増加はしません。

◆ラウンドでの絶好なポジションからの大トラブル

ところで、グリーン近くの50y前後の絶好のポジションから、大ダフリやシャンク、さらにはトップでここぞというチャンスを無残にも逃した経験はありませんか。
案外、簡単な距離であとは方向と距離だけ合わせれば良い状況なのに、考えられないような大きなミスが出るものです。
これは、まさに手打ちによるミスです。

距離が近いと脚を使わないで、自ら出そうとする手の力でクラブを振ろうとしてしまいます。
しかし、脚の動きで上半身をしならせていれば、リリースは遅くなってダフりやシャンクなどの大きなミスになりにくくなります。

◆シャンクは脚が動かないから

ついでながら、シャンクは脚が動かないからです。
下半身の動きが悪いと、セットアプのときより腰が体の正面方向へ出て伸びあがる形となりやすいものです。
そのため、セットアップの時よりボールに近づいてボールヒットを迎えることになり、ヒール寄りでのボールヒットでシャンクとなります。

シャンク防止ではボールヒットに向かって左足拇指球の少し後ろでしっかり地面を踏みながら、左脚を伸ばす動きで左のお尻を左後ろポケット方向へ押しこむようにします。
この動きはかなり強烈にやって体の左サイドにできるだけ大きなスペースができれば、手元やヘッドはボール方向へ出ない分だけシャンクしにくくなります。

◆フォローが大きいとダフる

ところで、サンド・ウェッジで30y以下ぐらいのアプローチでフォローが大きすぎるとダフることになりますから、いくらフォローで振るとしても注意しましょう。
バックスイングが小さいショットでの大きすぎるフォローは、自ら出そうとする力でクラブを振った証拠だからです。

自然に振られるフォローで、バックスイングの大きさに連動してフォローも大きくなることに任せてダフりを撲滅しましょう。

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