グリップの右手親指の跡が付いていませんか

こんにちは、大森睦弘です。
さて、今回は「グリップの右手親指の跡が付いていませんか」というお話をさせていただきます(ビデオ&おまけあり)。

あなたのドライバーのグリップをよ~く見てみましょう。
ちょうど右手の親指が乗せられているポジションが減っていませんか?
ひどい人だと週2回程度の練習頻度で半年使っているだけで、グリップの右手の親指の当たる所が、下のシャフトが見えてしまうぐらい減っていることもあります。
ですが、もし減っていたとしたら、大変です。スイングに重大な問題を抱えていることになります。
一体、どういうことか?

(続きはビデオにて)

では、なぜ右手親指ところが減るのかと言うと、それはボールヒットに向かって右腕の前腕を左に捻ってフェースを閉じる動きを力で行っているからです。
よくボールヒットに向かってフェースを閉じなさいと言われたりします。
しかし、それはグリップがウィークなために行わなければならない、本来必要のない動作です。
本来は、ボールヒット前後でフェースを力で閉じる動きを行わないで、クラブを振り切ることだけに専念したいものです。

ウィークなグリップでの問題については、私もいろいろなところで幾度となくお話していますが、やっぱり重要ですのでお伝えしておきます。
ボールヒットに向かってクラブが遠心力で引っ張られると、上腕から中指の付け根まで繋がっている長橈側手根伸筋ちょうとうそく しゅこん しんきん)が伸びます。

この筋肉は前腕を斜めにまたいでいるため、伸びると前腕は内側に回転します。
普段どうりにグリップを作って右手を外し左手片手でグリップを持って、誰かに体の正面方向へ引っ張ってみてもらうとどうなるでしょうか。
左手はクラブが抜けて行かないギリギリの力だけを出そうとします。
要するに、左右に捻る力を入れないようにします。

そのときに、体がターンする面に対してフェースはどんな方向を向きましたか。
もし、軌道面に対してフェースが開いていたら普段のグリップがウィークすぎていて、ボールヒットに向かって前腕を左に力で捻ってフェースを軌道に向ける操作が必要です。
そして、だいたい95%の方がグリップがウィークです。

ということは、95%近くの人たちが、ボールヒットに向かって前腕を左に捻る力を入れなければならない状態ということになります。
そのため、グリップがウィークになるほど右手親指の下には捻るための横向きの力が入り、横ずれするためグリップが減ってきます。
正しいグリップの人ではたくさん練習して何年もグリップを交換しないでいても、右手親指の下には特に何も横ずれの痕跡は見えません。
また、グリップが横ずれしているということは、グリップの形がスインング中に崩れていることにもなり、精度良いショットは打てません。

さて、あなたのグリップの右手親指の下には擦れた跡はありませんでしたか。
もし、右手親指の下が減っていたら、さっそく正しいグリップを作るようにしましょう。
そして、右手親指の下が大丈夫であったとしても、左腕で捻っているかもしれませんし、捻る力はさほど使わずに、別の方法でフェースをターゲットに戻しているかもしれません。
何れにしても、これを機会にグリップを確認してみましょう。

ゴルフのボールヒット前後でのヘッドの速度は、平均的なヘッドスピード40m/sであっても、時速で言うと144kmです。
こんな高速道路でも禁止されているようなハイスピードで動いているヘッドの向きを、精密にコントロールしながらボールに当てるなんて、とても人間業とは思えません。
しかも、ボールはボールヒットでのフェースの向きにかなり依存して飛び出します。
ドライバーなら80%、アイアンなら75%フェースの向きに依存して出球の方向が決まります。

そして、「ゴルフデータ革命」の著者であるマーク・ブロディ氏は、面白い統計を出してくれています。
その統計によると、ツアープレーヤーのトップ選手の曲がりも含めた方向の精度は平均で約2.7度となっています。
スコアの平均が90のプレーヤーでも6.5度が平均的な方向精度となっています。
そうなると、ツアープレーヤーのトップ選手ではボールヒットでのフェースの向きの精度は2度以下ぐらいのかなり精密な精度を保っていることになります。

ついでながらパッテングでの方向はフェースの向きに90%程度依存します。
そして、入れごろ外しごろの約1.5mのパッティングでホールに沈めるためには、ボールの強さにも依存しますが、約2度のフェースの向きの精度が必要です。
ちょっとパッティングのお話までしてしまい、脱線してしまいましたが、スイングの精度は案外高いレベルが要求されるものです。
そんな中で、前腕を左に捻る力でフェースの向きをコントロールするとなると、これは難しいと言うことになります。
そのため、正しいグリップを作って、ボールヒットでの微妙なコントロールを少しでもなくすことは簡単にスイングするためには非常に大切なこととなります。

ところで、親指と人差し指でできるVの字の形はスイング中に余計な力を加えないでもグリップの形が崩れないためにはかなり重要です。
グリップのVの字の開きについて、左右の手で大きな違いがありますからしっかり頭に入れておいていただけたらと思います。

ズバリ言って左手のVの字は密着ですが、右手のVの字は開きます。
そして、右手の親指と人差し指は軽くグリップの上に乗せておくだけで、絶対に力を入れてはいけません。
そして、右手の人差し指はピストルのトリガーを軽く触っている感じにします。

ここで右手のVの字が閉じていたり右手の親指や人差し指に力が入っていると、
ボールヒットに向かって確実に右腕でクラブを左に捻る動きを行うことになります。
逆に言うなら、グリップがウィークな場合は右手の親指や人差し指に力を入れて閉じることをセットアップから行わないと、フェースがセトアップの向きに戻りません。

また、さらに良いスイングにとて重要なこととして、左手のVの字に隙間があるとトップでグリップは100%ずれます。
そして、トップでグリップがずれると、セットアップでグリップをきつく握るようになってしまいます。
しかし、セットアップでいくらグリップを強く握りしめたとしても、左手のVの字に隙間があるうちはトップでグリップは何らかの形でずれます。
そして、悪循環が始まります。

ついでながら、グリップ交換をやってもらうときに一言付け加えてお願いすると良いことがあります。
それは、グリップのブランド名、さらにはグリップセンターの印が入っている向きです。
そもそもグリップを精密に入れてくれるところは少ないです。

そのため、グリップの表面の印を頼りにグリップを作っていると、番手間でグリップの向きが微妙にずれたりします。
また、セットアップしていてグリップのブランド名に気を取られると言うのも、集中を欠く要因にもなります。
グリップをシャフトに入れるときには、ブランド名とかグリップセンターの印がセットアップしていて見えないように下側になるように入れてもらいましょう。

また、私はグリップの盛りあがりであるバックラインは無いほうが好きです。
と言うのも、ボールを多めに曲げたいときに、手の中でグリップを回してフェースを開いたり閉じたりしてセットアップしますが、そのときの微妙な角度を作りにくいからです。

グリップの上に乗せる左手親指のポジションは、本来スイングが良ければ零点何ミリ単位でボールは曲がります。
基本的にコースでは左右のどちらかにボールを曲げようとしてショットします。
トラブルになりそうな方向から離れて行く方向へボールを絶対に曲げるつもりでショットします。
そうすれば、逆球を出さなければそれほどミスにはなりません。

20y以下の幅で曲げるなら、フォローの高さとか、打ち出し方向の左右にイメージで障害物を作ることで曲げます。
20y以上曲げるなら、グリップを手の中で回すインテンショナルスライスやフックを打ちます。
このように曲がりを微妙にコントロールして逆球を出さないためには、安定したスイングも重要ですが、グリップを微妙に意図的に回すことも大切となります。
そのためにも、まずはボールヒットでの余計な力やコントロールをできる限り排除することです。

さて、あなたのグリップはどうでしたか。
さっそく見てみましょう。
では、また。

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