バックスイングでのターン
二つの分かれ道とは
「バックスイングで腰もしっかりターンさせるべきか」
バックスイングで腰もしっかりターンさせたほうがいいのか、
それとも脚は固めて上半身を捻転させたほうがいいのか
迷ったりしていませんか?
ボールを飛ばしたいなら下半身は固定して
上半身をねじるとも言われたりします。
そこでまず、飛ばすためにバックスイングで
下半身はどうしたらよいのか見てみましょう。
腰はしっかりターンさせる
やはり、バックスイングで腰はしっかりターンさせるほうが、
インパクトでも楽にヘッドスピードをあげやすくなります。
その最大の理由はクラブの勢いを使って
トップに向かうことができることで、上半身をリラックスさせて
ダウンスイングでグリップエンドを引っ張りやすくなるからです。
そして、クラブを振り下ろすなら、
胸の正面で上から下に振ると体重を乗せることができて
楽に鋭く振ることができます。
しかし、脚を固定して胸を右に向けただけの状態でクラブを振ろうとしても
体重は使いにくく、まさに腕の力や体をねじる力でクラブを振る傾向になります。
腰から上の上半身は振り出し後方を楽に向いた状態にすることで
グリップエンド方向に体重を自然にかけることができ、
そのことが楽に飛ばすために大切です。
背骨の構造
また、背骨の構造を見るとあまりねじりたくないことがわかります。
お腹の後ろにある腰椎は5本ありますが、
全体の捻転可動域は5度ぐらいです。
これは腰椎1個あたり1度程度ということで、
ほどんどねじれないと言えます。
腰椎の構造もロックがかかるような形となっていて、
ねじることは腰椎に想定外の負担をかけることになります。
しかし、腰から上の体幹をねじろうとすると
脊椎の下側にある腰椎を動かそうとする傾向になって、
腰椎に悪影響を与えることになります。
また、腰椎の上側にある胸の後ろ側の胸椎は12本ありますが、
自然後弯と言って前後に湾曲している形が正常です。
この12本の胸椎全体の捻転可動域は35度ぐらいですので、
胸椎1個あたりでは平均的に2〜3度ぐらいはねじれることになります。
これはそこそこねじれることを意味しますが、
自然後弯があるので胸椎のどのポジションがねじれるかで
肩の傾きは変化します。
そうなると、胸椎のねじれを
インパクトでもセットアップと同じに戻さなければ、
セットアップでの肩の向きに戻れないことになります。
そのため、胸椎のねじれをしなりとして使っているなら、
問題が発生します。
ヘッドを加速中にインパクトさせたいので、
しなりとして使っている胸椎のねじれは戻り切らないうちに
インパクトさせたいことになります。
そうなると、肩の向きはセットアップとは同じにできなくなって、
思った方向へクラブを振ることは
手の無駄な動きを使わなければならなくなります。
結局、体幹をねじる動きは腰の故障の原因になるばかりか、
スイングも複雑になったり飛距離を無駄に落とすことにもつながります。
バックスイングから脚をしっかり使って腰から上をターンさせて、
体の負担を減らしながら飛距離アップしましょう。
お腹を凹める
そして、体幹を安定化させるコツは、
息を吐きながらお腹を凹めることです。
バックスイング開始から腹式呼吸でお腹を凹めることを意識して、
息を吐くことで体幹を一枚の硬い板にできます。
脚を使う
そして、一枚板の体幹をターンさせるのは脚です。
体幹の右下にフックが付いているイメージで、
そのフックに体幹をぶら下げようとしてみます。
左脚はリラックスさせて重りにする意識も効果的です。
左膝は右に倒さないでボール方向へ出すとも言われたりしますが、
少しでも左脚の重さを利用したいので力を抜きます。
左脚を含む体の左サイドの重さを利用すれば、
楽々腰をターンできます。
そして、体幹の右下のフックを右脚で支えますが、
このとき右脚は曲がっているより伸ばしたほうが楽ですから
しっかり伸ばします。
これは、ゴルフをやったことのない人でもすぐにできることです。
このことから、誰でもゴルフのバックスイングでの脚の使い方は
簡単に理想的な動きにできます。
ハンマー投げでも
また、ハンマー投げの室伏広治選手は体幹を大きくねじるのではなく、
体幹の軸を安定させて肩甲骨や股関節の連動性を重視しています。
特に肩甲骨の可動性を最大に利用するために
腕を脱力して広背筋をしならせることで、
爆発的な力をハンマーに伝えています。
まさに、体幹の大きな捻転よりも
肩甲骨のスライドや連動を重視した動きです。
この体の使い方がハンマー投げの遠心力に負けない軸の強さや、
しなやかな力の伝達につながっています。
これはゴルフのスイングでもまったく同じです。
バックスイングの勢いで飛距離アップ
そして、 バックスイングの勢いは
飛距離を伸ばすために効果的です。
飛ばしたいと思うほど腕の力で
クラブを高くあげようとします。
ところが、それでは腕や肩の筋肉は収縮することで硬くなり、
むしろトップは浅くなります。
しなやかなものほど同じ力で伸ばすなら
より多くのエネルギーをタメることができます。
そして、上半身の中でもしなりのエネルギーをタメたいところは、
左右の肩甲骨周りです。
左肩甲骨は胸の方向へスライドする動きでしなりをタメ、
右肩甲骨は背中方向へスライドすることで
しなり戻りのエネルギーを蓄積します。
それなら、トップに向かって上半身の左右の肩周りや両手首は
リラックスさせることが飛距離アップに効いてくることになります。
そのためには、 バックスイング開始で
脚の動きでクラブに勢いをつけておいて、
その勢いだけでトップに向かうようにすれば良いことになります。
そして、トップに向かってクラブの勢いを使い切るまでしっかり待って、
左右の肩甲骨周りをしっかりしならせることが飛距離に直結します。
手元の動き
ここで、 バックスイングで手を使わないほど
スイングの再現性は高くなります。
右腕は体幹とクラブを一定の関係に保つための要として
最強のパーツです。
左腕は紐でスイング中に何もしないで
肩甲骨とグリップエンドを結んでいるだけに徹します。
しかし、右腕はセットアップからインパクトまで
形を変えないつもりで固めるイメージです。
バックスイングで右腕が形を変えなければ、
腰の右回転で手元はインサイド寄りに動きます。
腰の高さまでは体幹と右腕の関係を変えないつもりで
脚で腰を回転させることをかなり強く意識すれば、
バックスイングの問題はかなり解消できます。
ヘッドはアウトからインへのループ
ところが、ヘッドはアウトからインへのループを描くようにすることで、
ダウンスイングで下半身の動きで上半身を正しくしならせやすくなります。
さらに、ヘッドの起動もインサイド寄りに自然になって
ボールも捕まりやすくなります。
手元に対してヘッドがアウト寄りに動けば、
反動でヘッドはインサイド寄りに向かいながら
ダウンスイングできます。
そこで、 バックスイング開始でシャフトが水平になるあたりまでは
ヘッドを振り出し後方に向かってまっすぐに動かすようにしてみましょう。
それだけで、ヘッドは手元に対してアウトからインへのループにできます。
バックスイングで腰もしっかりターンさせる中で、
手元とヘッドの動きを意識することで
スイング全体の再現性は格段にアップしてショットは安定します。
