サンド・ウェッジは練習の要

今回は「サンド・ウェッジは練習の要」というお話をさせていただきます。
練習場でサンド・ウェッジでどれぐらいボールを打っていますか。
案外ゼロなんて多いかもしれません。

しかし、サンド・ウェッジを使ってショット練習しないなんて、勿体無いです。
サンド・ウェッジはショット練習の重要な点を簡単に身につけたり、良くしてくれる最高のクラブだからです。どういうことか?

◆サンド・ウェッジが練習に最高の理由

サンド・ウェッジが練習に最高の理由は色々ありますが、次の3つは重要です。

(1)クラブの中で一番総重量が重い
(2)ヘッドスピードが遅くてもボールが上手く飛ぶ
(3)すくい打ち状態のチェックが簡単

◆重いとなぜ良い?

この中でも、特に「クラブの中で一番総重量が重い」ことは練習の質を高めてくれます。
重クラブほどダウンスイング開始で手元とクラブを下に落としやすくなります。
特にダウンスイングでの「間」である、手元とクラブが下に落ちてくる感じをつかみやすいです。

◆ヘッドスピードが遅くてもボールが上手く飛ぶ

そして、サンド・ウェッジはクラブの中でもロフトが最も大きい場合が多いです。
そのため、ロフトでボールはある程度の高さで飛び出すことができます。
そうすると、ヘッドスピードが遅くてボールのバックスピンが少なくても、上手く飛ばすことができます。

ロフトが立った長いクラブほど、ヘッドスピードがある程度ないとバックスピンがかからないために、ボールは浮かずに落ちてしまいます。
そのため、長いクラブほどヘッドスピードが遅くてクラブなりの適正なバックスピンがかからないと、ついすくい打つ動きを行ってしまいます。

すくい打ちとは、上昇軌道でボールヒットに向かう中でヘッドが減速しながらボールヒットする打ち方のことを言います。
ティーアップしないショットではクリーンヒットできるためのスペースを確保するためにも、下降軌道であるダウンブローでヒットさせることでミスを減らせます。
ボールが地面などにある状態から上昇軌道でボールに向かうと、ボールをクリーンにヒットできるスペースは狭くなります。

そのため、地面などにボールを置くショットでのヘッドの上昇軌道は、ダフったりトップになりやすい軌道です。
その点ボールがロフトで高くあがるサンド・ウェッジなら、適正なダウンブローでショットしても無理にヘッドスピードをあげてバックスピンをかけなくても良いです。

そうなると、小さな振り幅でじっくり丁寧に問題点をリアルタイムで確認しながらショット練習できます。
サンド・ウェッジで15y程度キャリーさせるなら、セットアップと体をしならせる基本を覚えることができます。

そして、サンド・ウェッジで50yぐらいのショットでは、ダウンスイングで手元とクラブを下に落とす「間」としなりを体験して習得することを最も簡単にしてくれます。
サンド・ウェッジは手に馴染むぐらい、じっくり付き合いたいクラブです。

◆すくい打ち状態のチェックが簡単

サンド・ウェッジだとすくい打ち状態のチェックが一番簡単にできます。
それはロフトが大きいのでボールのあがる高さがそもそも高く、高く飛び出しすぎているのかどうか目で見て判断しやすいからです。
ボールをティーアップしない場合は、ロフトの半分以下の高さでボールが飛び出してその後ヘッドスピードが速いほどバックスピンで浮いてきます。

打ち出された直後にロフトの半分以上高いボールでは、ボールヒットで適正なハンドファーストによるダウンブローと加速を得られていないすくい打ち状態だとわかります。
また、ボールをティーアップしない場合はフェース面の溝であるスコアラインの下から2本目にボールをヒットすることが適切な打ち出し角度とバックスピンのために重要です。
スコアラインの下から2本目にクリーンにボールヒットしたら、ヘッドの重心より下にヒットすることで当たり負けでロフトは被る方向へ動くのでその分ボールは低く出ます。

さらにスコアラインの下から2本目ぐらいにヒットすることで、ギア効果でボールには適正なバックスピンがかかります。
ギア効果とは、ヘッドとボールがあたかもギアの関係になることで、ヘッドの回転方向とは反対方向にボールの回転がかかることです。

これらのことから、出球の高さを確認するだけで適正なヒットを確認できます。
さらに、すくい打ちだとバウンスが当たりすぎて抜けが悪かったりダフリやすく、気持ち悪いショットとなります。
気持ち良く振り抜けて、出球の高さがロフトの半分以下でさらにちょっと高めの音がすれば、すくい打ちではない適正な角度でボールヒットしたことがわかります。

◆他にもたくさんメリットがある

サンド・ウェッジならリラックスしたセットアップの体勢を正しく身に付けやすくなります。
クラブの重さに加えてシャフトが一番短いので前傾角度が深くなる分、セットアップでクラブの重さで腕が引っ張られます。
それによって肩甲骨が少しスライドされて肩が丸くなる感じも出しやすくなります。

そうすれば、リラックスしたセットアップの体勢を正しく身に付けることができます。
また、気持ち良さを追い続けて楽しく練習できます。
サンド・ウェッジでヘッドが加速中にスコアラインの下から2本目にボールにヒットすると、15y程度しかキャリーさせない小さなショットでも気持ち良く練習できます。

小さなショットでも、サンド・ウェッジならヘッドにボールが当たる感触が気持ち良いものです。
そのため、その気持ち良さを追い続けて楽しく練習できます。

◆ドライバーはアッパーブロー

ボールをティーアップするドライバーでは上昇軌道であるアッパーブローでヒットさせます。
理由はできるだけ理想の弾道に近づけるためです。
最も遠くまでボールを飛ばすための打ち出し角度やバックスピン量があります。
それは、ヘッドスピードが40m/sの平均的なゴルファーでは、シミュレーションでは25度前後、バックスピン量は毎分1500回転ぐらいとなっています。

とはいえ、このような打ち出し角度と少ないバックスピン量は現実的には手に入れることは困難です。
実際の打ち出し角度はもっと低いことに加え、バックスピンはかなり多くなっています。

そして、この数字に少しでも近づけるための作戦、それが、ティーを高くしてアッパー軌道で打つことです。
しかし、ティーを高くすることにもジレンマがあります。
アッパー軌道にしようとするほど、ヘッドは重力に逆らって上昇しながらボールヒットに向かうため、ボールヒットでのヘッドの加速度をあげにくくなります。
そのため、アッパー軌道ではヘッドスピードに対するボール初速であるミート率が悪くなる傾向になります。

実際にボールを遠くまで飛ばすためには、単にアッパー軌道を狙っただけではうまくいきません。
また、単にティーを高くしただけではすくい打ちをしようとしてしまい、クラブのリリースのタイミングが早くなります。
そうすると、加速ではなくむしろ減速しながらボールヒットすることになってしまいます。

そこで、頭を振り出し後方へ押し込む動きでヘッドが加速されることに加え、頭を下に落とすようにすることで回転の軸を振り出し後方へ傾けます。
そうすれば、バックスピンは抑えながら打ち出し角度を理想の25度に少しでも近づけることができます。
この頭の重さを利用することも、ティーアップしたボールをサンド・ウェッジで15〜50yショットすることで簡単に体験して身に付けることができます。

◆バンスが出すぎているといまいち

ヘッドの下側の出っ張りであるバウンスは、通常のクラブセットに入っているサンド・ウェッジではだいたい12度ぐらいあります。
これだけのバウンスの大きさだと、バンカー以外のショットではむしろ邪魔になったりします。
バウンスの角度が大きいということは、バウンスがヘッドの下にたくさん出ていることになります。

そうすると、ダウンブローでボールに向かってクリーンヒットしたとしても、その後にヘッドが抜けるときにバウンスがマットなどに当たって抜けが悪くなります。
たくさんショットするとなると、最悪、手などに抵抗がかかって怪我の原因にもなります。
この12度というバウンスは、まさにバンカーを脱出しやすくするためのバウンスです。
実はバンカーでも通常ショットでそのままボールの手前にバウンスを入れれば良いだけです。

しかし、通常ショットに前腕を左に捻りながらボールヒットするなどの問題があると、バンカーから上手く脱出できなくなります。
そこで、通常ショットの問題を隠蔽するために、バウンスをたくさん出すことでバンカーから出やすくするための対策が12度のバウンスです。
ところが、通常ショットが正しければ、バウンスは8度あれば問題なくバンカーから脱出できます。
ショットの問題を覆い隠してバンカーから出やすくするための12度のバウンスで、マットの上からショットすることはおすすめできません。

私はロフト58度バウンス8度のウェッジでのショット練習が、ショット練習全体の8割ぐらいです。
また、ロフトは4度きざみとも言われますが、ピッチングから下のクラブでは振り幅が大きくて難しいフルショットというよりもハーフとかスリークオーターが多くなります。
そのため、フルショットでクラブ間を10〜15yに揃えることは、ピッチングから下のクラブではあまり意味がないと私は思います。
そういった意味でサンド・ウェッジは、自分に合ったマットの上からでも気持ち良くショットできるものを手に入れて練習したいものです。

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