私のグリップの本当の強さを明かします

今回は「私のグリップの本当の強さを明かします」というお話をさせていただきます。
 
今までメルマガやDVDなどでもグリップの強さは10段階で言うなら1~2とか1以下といった言い方で
「グリップはソフトが良いですよ」と言ってきました。
しかし、実のところ私自身のグリップの強さはもっとソフトです。
強さの数字では表せないぐらいソフトです。どういうことか?

(続きはビデオにて)

■グリップの強さで質問されること

ところでグリップの強さについて時々ご質問されることですが、次のようなことです。

 「グリップは小指と薬指でギュと握るのですか?」

 「ボールヒットに向かってグリップを強く握りますか?」

 「左手は強く握りますか?」

などなど色々、どこをどのタイミングで強く握るのかについてのご質問ばかりが目立ちます。
これらの答えはどれもノーです。

そして、私は次のようにお答えしています。
グリップは握る感覚はありません。
セットアップからボールヒット、そしてフィニッシュまで一貫してクラブを支える力を出させられるだけです。
支える力は受ける力とも表現します。

自分からは力を出しにいくのではなく、押されることなどに対して押し返して耐える力の出し方を受ける力と言います。
特にセットアップではクラブが落ちないで決めた形を維持できるギリギリの受ける力でクラブを支えます。
そして、バックスイングでは下半身から動いて骨盤から首にかけての体幹が右にターンすることに、クラブが置いていかれない程度のこれもギリギリの受ける力だけです。

■どれぐらいソフトなのか

例えば最近測っていないのですが私の握力を40kgとして、その10分の1は4kgです。
では私は4kgもの力でグリップしているのかと言うと、そうではありません。
もっともっとずっとソフトです。

私の9番アイアンの重さは463gですが、それをセットアップで支えるだけの力は握力に対しては100分の1程度になります。
どうですか、かなりソフトと言うか握っていません。
そうです、グリップは力で握る感覚はゼロです。

■グリップをつくる手順の重要性

ところで、グリップをつくるときの手順は、ソフトで精度良いグリップのためには非常に重要です。
特にグリップで左手の親指のポジションは非常に重要で、1mmずれるとドライバーなら簡単に10y以上曲がります。
そのため、グリップをつくるときには、左手の親指からセットしましょう。

また、親指以外からグリップすると左手の親指のポジションが正確に決まりにくいばかりか、どうしても指に力を入れて握ることになります。
それでは、グリップを支えるギリギリの力加減にはできず、握りすぎてしまいます。
そして、グリップの上で左手の親指をきちんと決めたら、そこに左手の人差し指を寄せます。

まさに左手の親指と人差し指でできるVの字を密着させます。
そして、このVの字の形を維持するように、他の指を置いていきます。
あたかも石の間に砂を入れていくように、指でVの字の形を固定するだけです。
そうなると、まさにグリップは握ると言うよりも、グリップの上に指を置いているだけの感覚になります。
是非受けるだけの力を使うソフトなグリップで、ヘッドを走らせたりボールをきっちりコントロールしましょう。

■受ける力

ここで受ける力について少し詳しく見てみますが、受ける力とは自ら意識的に力を出そうとするのではなく、押されてそれに耐えるように出す力のことでした。
自ら力を出そうとすることは、最大の筋力を発揮できない動きです。
筋肉は伸びながら縮もうとする「伸張性収縮」の状態なら、短くなりながら縮もうとする「短縮性収縮」のときよりも何倍も大きな力を発揮できます。

また、下半身の動きで上半身が伸されることで、上半身では筋肉が伸されると筋肉の中の長さに反応するセンサーが伸され、脊髄反射で伸された筋肉は勝手に縮もうとします。
この「伸張反射」では、意識的に出そうとする大脳からの命令よりもより高速に伝わります。

そもそも「伸張反射」は筋肉が伸されたときに切れないようにする、防衛反応だからです。
しかも、伸される速さが速くて長く長さが伸されるほど、強い「伸張反射」が発生します。
しかし、「短縮性収縮」では筋肉を短くしようとする速度が速いときほど力は弱くなります。

上腕の後ろ側の上腕三頭筋に着目すると、腕が曲げさせられるときは伸されながら縮もうと耐え、腕を力で伸ばそうとすると短くなりながら力を出して縮もうとすることになります。
曲げさせられることに耐えることでハイスピードで強い力が出せることに対して、自ら出そうとする力で伸ばそうとすると曲げさせられるときよりも出せる力は弱くなります。
まさに受ける力とは、しなってしなり戻ることによる最大のパワーを発揮するための要となる力の出し方です。

上半身は下半身の動きでしなってしなり戻ることに徹することが、ボールを強く叩くための基本的な動きです。
上半身で自ら出そうとする力は、バックスイングでの手首が親指側へ折れるコックだけです。
上半身のその他の部分は、受ける力に徹するようにします。
スイングが良くなってくると右手がパーにできるスイングが良くなってくると、右手をパーにできます。
パーと言うことは、握ったり捻ったりしないことになります。

良いスイングではスイング中に右手は、シャフトが押してくることに対して受ける力を出させられるだけです。
実は、左手も意識的には握る必要はありません。

■テコの原理でヘッドを走らせる

ボールヒットに向かってヘッドが走る原理はテコです。
右腕が支点となって左肩甲骨が背中側へスライドすることで左腕が引っ張られて、グリップエンドを力点として動かしヘッドが作用点として走ります。
そうなると、右手はパーでシャフトを押さえていれば良いだけです。
そして、左手はグリップを引っ掛けているだけです。

そういえば体操の内村航平選手は握力が35kg(2015年ごろ)との話もあります。
しかも、内村選手曰く「鉄棒は力を抜いて握らないと技ができない」らしいです。
逆に最近は握力が強くなってきているらしいのですが、それは不調だからなのではないでしょうか。

要するに無理に力で握ってしまわなければならない状況に立たされているために、握力が強くなったのかもしれません。
実際、内村選手はウェイトトレーニングは行わないで、体操の動きの中で過負荷を加えることで必要最小限の筋肉を付けているそうです。
体操は鳥と同じで、使わない筋肉は重いだけで邪魔になりますから。

これは、ゴルフにも通じます。
前腕は軽い方が素早く動けて体の回転は速くなりますから、前腕の余計な筋肉は付けたくありません。

走ることでもそうですが、体の先端ほど軽くすることで素早く動けることで速く走ることが可能となっています。
グリップを必要以上に強く握ったり前腕を無駄に捻る動きを行なっていては、前腕に筋肉が付いて重くなります。
片山晋呉選手の握力では、なんと27kgと言う数字もあります。
これでも飛ばそうとすれば、320y以上飛ばすこともできます。

まさに、ゴルフでもグリップを力で握っていてはヘッドは走りません。
テコの動きに集中してシャフトのしなり戻りを使えるほど、ヘッドは気持ち良くビュンと走ってくれます。

■左手はグリップのテーパーで握らされるだけ

また、左手のグリップは遠心力でクラブが飛んでいかないためには、そこそこ握らされるイメージはあります。
しかし、グリップはグリップエンドにいくほど太くなるテーパー構造なので、案外力を出さなくてもすっぽ抜けることはありません。

■右手指はピストルのトリガーにかけているイメージ

右手の人差し指は、ピストルのトリガーにかけているイメージです。
右手の人差し指に連動して、親指もシャフトに乗せているだけです。
この2本の指に力が入るとか右手の人差し指と親指でできるVの字の間に隙間がないほど、スイングでは大きな問題を抱えていることになります。

この右手のVの字を強くくっつけていると、ボールヒットに向かって前腕を左に捻る動きを行うことになります。
まさに、フェースの開閉コントロールをヘッドスピードが速いタイミングで行う非常に難しい動きをやっていることになります。
ヘッドスピード は一般男性平均で40m/sですが、これを時速で表すと144km/hです。

かなり速いスピードでヘッドはボールに向かっています。
こんなにも速いスピードの中で、フェースの向きをセットアップで決めた向きに合わせるなんて人間業とは思えません。
今回は私のグリップの本当の強さをお伝えしてきましたが、これを真摯に受け止めてあなたご自身のグリップの強さを考え直してみましょう。

では、また。
 

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